交通事故でパチプロができなくなった。休業損害はどうなる?

Question

福岡県中間市に住む25歳です、パチプロ3年めです。稼ぎは一律じゃないですが、平均すると月25万円くらいはあります。
バイクでパチンコ屋に向かう途中、クルマにぶつかられ、右腕を骨折する交通事故にあいました。治療中全くパチンコはできませんでしたし、幸い骨折は治ったものの、右腕にしびれや痛みが残り、パチンコはできてももうパチプロとして稼ぐのは無理です。自賠責で後遺障害としても認定されました。
治療中から、相手損保に休業補償を申し入れていたのですが、「パチプロはとうてい正業とはいえないので、休業損害は支払えません」と言われて、内払いを拒絶されてきました。
しかし、自分は現にパチプロで月25万円は平均して稼いでいたのです、交通事故で後遺症まで残る大怪我をして全く休業損害などが補償されないのは納得いかないのですが。

Answer

パチプロという職業の世間イメージは、「まじめに働いていない」「娯楽で儲けようとしてる」など正直よくありません。
しかし、パチンコ自体は公序良俗に違反する違法な娯楽ではありませんし、三店方式が脱法ではないかという意見も根強いですがパチプロで食べている人が絶無ではないのも事実です。実際、パチプロとして生計を立てていくには、トータルすると負けるのが通常の人なのに、それをプラスに継続的に転化できなければならないため、並々ならぬ研究と苦労を捧げていると言われています。

とはいっても、パチンコの場合、
1、社会一般の観念からは娯楽であって生計を立てる労働には区分されていない
2、収益自体が不確実で継続的に利益が保証されているものではない
3、収入を裏づける公的資料がない。だから、自己申告の数値に依拠できない
4、同じ1日でも10万円以上儲かることもあれば赤字のこともある、つまり、交通事故のために稼働できなくなった事実と収入が幾ら減ったかの関連が不明確である(ある1日を休んだ場合、幾らの損失が出たといえるのか、日によってマチマチである)

これらの事情を必然的に内包しているため、パチプロの場合、休業補償や逸失利益の内払をしてもらえることは難しく、解決の最終段階で基礎収入を幾らに設定するかを決めることが多くて、その場合でも、学歴や過去の就業歴などを勘案して示談交渉ではまとまらず裁判所の認定に委ねざるを得ない部分があるようです。2つの裁判例を紹介しておきます。

・大阪地裁2004/7/27自保ジ1589号13頁(休業損害の単価を平均賃金の6割、ただし逸失利益に関しては平均賃金の10割と認定)
・大阪地裁2012/12/26自保ジ1899号149頁(休業損害と逸失利益の単価を月15万円と認定=生活を維持するには月15万円程度の収入は必要と推察される、仮にパチプロでなければ他の仕事を選択して生計を維持していたであろうと推察される、)

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