休業損害や逸失利益
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休業損害や逸失利益
子どもの逸失利益を賃金センサスで算定するにしても、男性と女性では平均賃金の金額が違っていたはずです。
すると、男の子と女の子で基礎収入が違うので、交通事故で賠償される逸失利益に差が生まれることになるのでしょうか?
平成22年賃金センサスの全年齢学歴計平均賃金は、男子が523万2000円・女子が345万9400円・男女計が466万7200円です。
この数字をそのまま逸失利益の算定にあてはめると、例えば、クルマに男の子と女の子が一緒に乗っていて、交通事故で亡くなったり同じ後遺障害が残っているときも、男女間格差が歴然とした数値で現れることになります。
現時点で最高裁のスタンスは、賃金センサスで男女間に平均賃金の格差が現れている事実は、現実の労働市場における実態を反映しているのだから、差が出るのはやむをえないというのが一番新しい判例です(最高裁昭和62年1月19日交民集20巻1号1頁)。
しかし、①~③の理由に照らせば、昭和の時代に出た最高裁の考え方をいまなお墨守する態度が、とうてい正義に合致するとまではいえないでしょう。
そこで、女子の『年少者』については、将来選択できる職種領域の多様性を反映させて、女子のみの平均賃金でなく、男女計の平均賃金を採用する傾向が見受けられます(11歳女子につき東京高裁平成13年8月20日判時1757号38頁・14歳女子につき大阪高裁平成13年9月26日判時1768号95頁ほか)。
ここでいう『年少者』の範囲については、少なくとも義務教育を受けている間はこれに含めてよいと考えるのが、いまの裁判実務の傾向のようです。
しかし、少数ながら15歳の中3と16歳の高1との間で何もハッキリと差を設ける必要はないのではとか、ここでもいろんな意見が交わされています。
ちなみに、『年少者』女子についても女子と男子の異なった基礎収入をそのまま採用しても問題なしという裁判例が今なお存在していることも付記しておきます(2歳女子につき福岡高裁平成13年3月7日判時1760号103頁・11歳女子につき東京高裁平成13年10月16日交民集34巻6号1818頁ほか)。
この論点はいまだ最高裁で完全決着ついていないモノの1つであり、いろんな考え方がありえますし、また、弁護士の力量などで結論に違いがでてくる可能性の大きい論点の1つといえるでしょう。
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