交通事故で失明、盲導犬にかかる将来の費用は?

交通事故で失明、盲導犬にかかる将来の費用は?

Question

交通事故で両眼失明する被害にあいました。今後の生活のために、盲導犬を持てることになりましたが、盲導犬を飼い始める犬具類の初期費用や、飼い続けていくには毎月のドッグフード代や身体を洗うシャンプー代といった雑費、さらに定期的な狂犬病予防接種料金などがかかると聞かされました。これらの諸経費は加害者側に賠償請求できますか?

Answer

視覚障がい者手帳をお持ちの18歳以上の方で、盲導犬と積極的に外出したいと希望されている方であれば、順番待ちになりますが、日本盲導犬協会から盲導犬の貸与を受けることができます。
  盲導犬は普通のペットと異なり、お金を出して購入するのでなく、無料貸出という形をとっています。詳しい貸与の流れなどは「日本盲導犬協会」のウェブサイトで確認できます。

 

    無料貸出ではありますが、初期費用や毎月の食費などは利用者に負担してもらう制度になっています(地域によっては盲導犬に対する医療補助などを受けられる場合があるようですので、お住まいの地方自治体に問い合わせされた方がよいでしょう)。

 

  それらの諸経費は、交通事故のために被った損害として、加害者側に賠償請求できます(東京地裁昭和61年5月15日交民集19巻3号628頁)。ただし、被害者の平均余命いっぱい継続して出費することが想定されるため、中間利息を控除して総額が算定されます。

なお、上記東京地裁昭和61年5月15日判決は、両名失明の被害者でありながら、視覚障害以外には運動機能に異常がなく、視覚障がい者として大学に復学できたこと、大卒後は公務員として就職することを希望していることから、民間会社や公務員や鍼灸の仕事に関わることも可能であることを踏まえ、労働能力喪失率を100%でなく80%にとどまると評価した点でも、注目に値します。

 

  また、盲導犬つながりですが、盲導犬自身が交通事故で死亡した場合に盲導犬の価値は同じ犬種の子犬のペット価格と同視できるか否かを争点とした、盲導犬には多額の訓練費がかかることを踏まえてペット価格とは全く異なる計算方法を用いて賠償額を算定した名古屋地裁平成22年3月5日自保ジ1825号23頁も注目すべき判決といえるでしょう。

交通事故(人身被害)に遭われてお困りのときは、お気軽に、豊富な解決実績を誇る、福岡の弁護士、菅藤浩三(かんとうこうぞう)にご相談ください。

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