責任主体

同じ交通事故被害でも損害の種類で請求できる相手が変わる?

  • 更新日:2016.6.1
  • 投稿日:2016.4.25

同じ交通事故被害でも損害の種類で請求できる相手が変わる?

Question

交通事故で、載っていたバイクを壊され、また、入院する怪我にもあいました。ところが、事故の相手も相手のクルマも任意保険に加入していなかったそうです。相手は借りていたクルマを運転していました。
バイクの修理費や治療費を相手のクルマの所有者に請求できますか?

Answer

交通事故の損害は物的損害と人的損害に分かれますが、損害賠償を請求できる相手は損害の種類によって違います。

    物的損害に比べ人的損害の方が請求できる相手はより広いです
  それは自賠法3条で人的損害については運転者のみならず運行供用者(例:所有者)も賠償義務を負うように定めているからです。

  例えば、バイクの修理費といった物的損害については民法の不法行為の条文だけで処理するのでただ貸していた所有者に賠償請求できないこともある反面、人的損害については自賠法3条が適用されるので運転者と所有者の双方に連帯責任を求めることが原則できるのです。

  しかし、例えば運転者が会社の業務をしている最中に事故を起こしたとか、運転者が未成年者で持主である親の日ごろの監督が不十分だったために事故を起こしたような場合には、民法の不法行為の条文を使って運転者以外の者に支払を請求できることがあります

「物的損害だから無保険で運転者が無資力だと泣き寝入りするしかない」、そう即断せず、交通事故に強い弁護士に相談してみることが大切です。

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