治療途中の症状固定

交通事故で症状固定と言われた!まだ痛みが続くのに・・・

  • 更新日:2016.6.1
  • 投稿日:2016.4.25

交通事故で症状固定と言われた!まだ痛みが続くのに・・・

Question

交通事故の被害にあい、病院へ治療に通っていたのですが、まだ痛みが続くのに、損保担当者との交渉のとき「そろそろ症状固定ですので治療は今月いっぱいで」と言われました。
そもそも症状固定って日本語は初めて見ます。どういうことですか?

Answer

症状固定とは「傷病に対して行われる医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待し得ない状態で、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態に達したこと」をいいます。

   交通事故で負傷した場合、負傷の程度は通常事故直後が最も重い状態です。 そして、治療を続けていくにつれ症状は徐々に緩和していき痛みなどが消えることが多いですが、そうでなく痛みは持続しているけれどもある時期を過ぎると治療を継続しているのに症状が一進一退の状態となることがあります。たとえば、治療を受けるとそのときは症状が楽になるけれども間もなく症状がぶり返すという状態です。

  そして、この状態が長期間を続くと見込まれる場合、医学上妥当と認められる期間経過後に症状固定とすることが実務上行われています。 すなわち、症状固定という用語は純粋な医学用語ではなく、後遺障害の程度を評価すべき時点を指す法的概念です。

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菅藤法律事務所 菅藤 浩三

この記事の著者・運営者:菅藤法律事務所 菅藤 浩三

福岡を拠点に、交通事故被害者の問題解決をサポートする現役の弁護士。弁護士歴約25年、2000件以上の交通事故案件を解決してきた豊富な実績を持つ。東京大学卒業後、合格率2.69%の司法試験に合格。整理回収機構の顧問弁護士や、日本弁護士連合会・福岡県弁護士会の委員を歴任するなど、交通事故分野における高い専門性と信頼性が評価されている。

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弁護士歴(抜粋)

  • 1992年

    司法試験合格

  • 1995年

    福岡県弁護士会に弁護士登録

  • 2004年

    整理回収機構 九州地区顧問 就任

  • 2006年

    菅藤法律事務所を設立

公的役職歴(抜粋)

  • 2010年~

    日本弁護士連合会「市民のための法教育委員会」副委員長

  • 2010年~2013年

    福岡県弁護士会「法教育委員会」委員長

  • 2014年~

    福岡県弁護士会「ホームページ運営委員会」委員長

  • 2015年~

    福岡県弁護士会「交通事故委員会」委員

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