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交通事故後の画像撮影でストレートネックを指摘された、何かの病気なの?

Q:子育てを終え、福岡県京都郡みやこ町に夫と2人で住んでいます。車で買物を終えて自宅に帰る途中で追突される交通事故に遭いました。

 頭痛や肩こりがひどく続くので整形外科で治療していますが、レントゲンを撮影した医者から「特に首に骨折とかはないけど、ストレートネックになっていますね。同じむちうちでも普通の人より治療が長引くかも」と言われました。

すごい不安です、交通事故のせいでストレートネックになったのでしょうか?

A:平均的な人の頸椎の前湾角度は30~40度です。これに対し、ストレートネックとは頸椎の前湾角度がなく、不自然に首がまっすぐな状態を言います。

 人の頭の重さは約5㎏と言われています(その重さをイメージしていただくにはボーリングの11ポンド球が一番近いです)。

 平均的な人の頸椎だと、その頭の重さを、頸椎の角度をしならせる格好で吸収・分散させています。これに対しストレートネックだと、頭の重さを吸収・分散しにくい格好で支えているため、その分、首や肩の周辺に負担が蓄積しやすくなります。

 ストレートネックの人が普通の人よりも、頭痛・頸部痛・肩こり・めまい・手のシビレなどを呈しやすいと言われるのはそのためです。

 ストレートネックの原因として年齢問わず一般に指摘されているのは、日常のPC作業やスマホ操作が長時間続くため、慢性的なうつむき姿勢をとることにより、首の生理的な湾曲が失われることが指摘されています。
 逆に、意外なことながら、バレエや社交ダンスなど、極端に姿勢を糺すことを意識しなければならない人が、いつも顎を引いてしまうことで首の自然な湾曲が失われてします現象も指摘されていますし、むろん椎間板の経年変性による角度の変化もあります。

 このほか、格闘技や交通事故などで頭部に強い衝撃が加わることによって首の自然な湾曲が失われる場合があることも指摘されていますが、そうはいっても一度の衝撃によって頸椎の角度が変わるくらいの度量の衝撃であれば首の骨の変形が単なるストレートネックだけでとどまるはずがないので、例えば、むち打ち症に遭ったためにストレートネックになったという場合はごく稀と考えてもよいでしょう。
 

 大事な点ですが、ストレートネックというのは医学的疾患には該当しません。平均的な体格と異なる身体的特徴の1つというべきものです。このように疾患に該当しないレベルの身体的特徴は、素因減額の対象にはなりませんので(最高裁1996/10/29判タ931号164頁)、後遺障害が残存した場面で、平均的な人に比べ、ストレートネックを抱える人の損害賠償額が減らされることは原則としてありません。

 なぜなら、人の体格や体質は全ての人が均一同質なものではなく、極端な肥満など通常人の平均値から著しくかけ離れた身体的特徴を有する者が、転倒などにより重大な傷害を被りかねないことから日常生活において通常人に比べてより慎重な行動をとることが求められるような場合は格別、その程度に至らない身体的特徴は、個々人の個体差の範囲として当然にその存在が予定されているから、たとえ後遺障害が残ったとしても素因減額されるべき理由がないと捉えられているからです。

 一般に、後遺障害が残って苦しむ場面でストレートネックの改善には、牽引のほか、疼痛を緩和し首周りの筋肉の緊張をほぐすための、電気治療・マッサージ・薬物療法が用いられています。また、ネットでも、ストレートネックの改善に役立つ、日常生活で簡単にとりくめる体幹を整えるストレッチ体操とかNHKの番組でバスタオル枕の活用が紹介されていたりしますので、関心がある人は探してみて下さい。
 

 交通事故(人身被害)でお困りの方は、豊富な解決実績を誇る、福岡の弁護士、菅藤浩三(かんとうこうぞう)にご遠慮なくご相談ください。

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