交通事故で入院、差額ベッド代はどうなる?福岡の弁護士に相談してみよう

交通事故で入院、差額ベッド代はどうなる?福岡の弁護士に相談してみよう

Question

交通事故で骨折し、入院することになりました。生来、神経質な面もあり、大部屋で他人がそばにいるため、グッスリ眠れません。個室に替えてもらうと差額ベッド代がかかると言われました。差額ベッド代は加害者に負担してもらえないのでしょうか?

Answer

よく知られているように、入院棟には基本6名で利用する大部屋のほかに、1名や2名程度で利用できる個室が用意されています。

大部屋の利用料金には、国保や社保や共済の基準が適用され、患者の自己負担はないのですが、大部屋以外の部屋に入院すると、国保や社保や共済の基準枠では足りず、差額を病院に支払う必要があります
それを差額ベッド代と呼んでいます。 差額ベッド代が発生する病室は一般に、1部屋のベッド数が4床以下であり、かつ、1人あたりの病室の面積が6・4㎡以上であることを指すようです。

まずQに対する答えです、加害者側に当然には負担要求できません

差額ベッド代を加害者側に負担してもらうには、大部屋でなく個室を利用することの、医学的もしくは施設上の必要性があることを、主治医に証明してもらう必要があります。
ではどのような場合に個室利用の必要があると主治医が証明してくれるのでしょうか。

これについては、平成18年3月13日保医発第0313003号が参考になります。大きく分けて2つの必要性ある場面が例示されています。

1、患者の治療上の必要により特別療養環境室に入院させる場合
・救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者。
・免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者。
・集中治療の実施、著しい身体的精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者。
・後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者。
・クロイツフェルト・ヤコブ病の患者 。

2、病棟管理の必要性等から特別療養環境室に入院させた場合で、実質的に患者の選択によらない場合
・MRSA等に感染している患者であって、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる患者。
・病院内の入院部屋のうち大部屋に空きがなく、かつ、入院加療が必要な患者。

 交通事故の裁判例には次のようなものがあります。
・四肢麻痺の重傷を負った被害者について、独立しての社会生活が全く不可能でありトイレや入浴設備が身近にある個室入室は当然必要不可欠として1日あたり2万円の差額ベッド代の加害者側の支払義務を症状固定日まで認めた(大阪地裁1991/1/31判タ757号217頁)
・特に医師による個室利用の指示が存在しないことを理由に差額ベッド代の50%の範囲で加害者側に支払義務を課した(岡山地裁1989/5/29交民集22巻3号619頁)
・下顎骨骨折で38日間入院し、医師の指示があったわけではないものの、治療のため口をワイヤーで固定され話すことができず筆談でやり取りし、食事も流動食だったことを理由に、個室の選択もやむを得ないとして57万円の差額ベッド代の支払を認めた(大阪地裁2015/7/2交民集48巻4号821頁)

 実際問題、Qのように前記1又は2のケースに該当することが証明できなさそうな場面で、被害者なのだからと安易に個室利用してしまうと、被害者の自己負担が発生してしまうことになりかねません、ご注意を。

交通事故(人身被害)に遭われてお困りのときは、お気軽に、豊富な解決実績を誇る、福岡の弁護士、菅藤浩三(かんとうこうぞう)にご相談ください。

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