その他よくあるご質問
無料相談実施中!お気軽にご相談下さい。
24時間・時間外受付可能!
その他よくあるご質問
遠賀郡芦屋町の自転車横断帯を自転車に乗って横断中、交差点右方向から一時停止せずに進入してきた前方不注視の原付バイクに当てられて転倒する交通事故に遭いました。そのとき、全身とくに地面に左膝をたたきつけられて転倒しました。すぐに近くの病院に行って、地面にたたきつけられた左膝などのレントゲンを撮影したのですが、骨折がなかったので、異常なし・全身打撲と診断され、湿布と痛み止めをもらって自宅に帰りました。
しかし、何回が病院に行っても、左膝の内側がズキズキ痛んで、右膝の曲げ伸ばしが困難で、ぐらぐらして膝が不自然な方向に動くという、不安定な状態が続きます。
知り合いにLINEで左膝の状態を伝えたところ「MRIを撮ってもらっては」とアドバイスされました。MRIの撮影をいつ医師に依頼すべきでしょうか?
交通事故で初めて整形外科に通った時、医師による問診の前後で、痛む部位をレントゲン撮影することがほとんどです。
しかし、レントゲンには骨は映りますが、脊髄・靱帯・椎間板・半月板・神経根といった軟部組織はレントゲンには映りません。
従って、レントゲン画像では骨折の有無は判定できても、これら軟部組織の損傷の有無はレントゲン画像では判定できないのです。
Qのケースでは左膝内側側副靱帯損傷を発生している可能性があり、単なる全身打撲に比べて明らかに重傷といえます。
ただ、レントゲンにはその軟部組織の損傷は映りませんから、主治医にMRI撮影を申し出て、左膝の軟部組織に関する画像を掌握しておく必要が高いといえます。
もっともMRIの機材は高価で、一般の街の病院には置いていないことが多いです。
その場合には、主治医にMRIを置いている大病院に撮影依頼状を作成してもらうのがよいでしょう。
次に、MRIを撮影するタイミングは、交通事故から早ければ早いほどよいです。
というのが、交通事故から時間を空けて撮影したMRI画像に異常が映っていても、果たしてその異常が交通事故に起因するのか、交通事故とは別に例えばそれ以前から存在する既往疾患なのか、時間が経てば経つほど、相手損保が争ってくるリスクが高くなるからです。
また、陳旧性か新鮮か見分ける場合、T2強調画像では水分が高信号を示し白く映る特性を活かして、内出血などが白く高信号で映っているからとして、新鮮な負傷であると主張できることもあります。
逆に言えば、交通事故から時間を空けて撮影している場合には、T2強調画像の特性は活かされないのです。
最後に、むち打ち症でよく見受けられるのですが、時機を逸してMRIを撮影することがデメリットをもたらす場合があることも指摘しておきます。
例えば、軽微物損ながら、予想以上に首の痛みが長引いたので、主治医の薦めで交通事故から数カ月経ってMRIを撮影したところ、首の複数個所に椎間板ヘルニアが見つかったとします。
軽微物損くらいで椎間板ヘルニアが発生することは医学的に説明がつかず、その椎間板ヘルニアは交通事故とは別に、もともと存在していた既往症だったと評価されます。
いわば、わざわざ相手損保が賠償額を削る言い分を増やすためにMRIを撮影してしまったという皮肉な事態に陥ります。こういう事態は実はたまに起きるのです。
このように、特に交通事故から時間を経過してMRIを撮影した場合、そこで画像所見が見つかったとしても、プラスに働く要素よりもマイナスに働く要素がありえることを、この機会に指摘させていただきます。
交通事故(人身被害)でお困りの方は、豊富な解決実績を誇る、福岡の弁護士、菅藤浩三(かんとうこうぞう)にご遠慮なくご相談ください。