交通事故コラム

交通事故の示談交渉における注意点

  • 更新日:2022.2.14
  • 投稿日:2019.10.29

交通事故の示談交渉における注意点

 交通事故に遭ったら、加害者の保険会社や加害者と示談交渉をしなければなりませんが、このときにはさまざまな注意点があります。
 以下で、福岡の弁護士が解説いたします。

1.交通事故で示談交渉を開始するタイミング
 交通事故に遭ったとき、「いつのタイミングで賠償額に関する示談交渉を開始するのか?」と疑問を持たれる被害者の方がとても多いです。
 人身被害に関する交通事故の示談交渉は、怪我が治ゆあるいは症状固定した時点以降に開始します。
 症状固定とは、治ゆしなかった場合にそれ以上治療を続けても症状が改善しなくなった状態です。症状固定すると、それ以上治療を継続しても意味がないので、以後に治療費がかかってもそれは賠償対象から除外されます。
 後遺症が残らないにこしたことはありません。交通事故に遭ったら、まず症状固定するまでしっかり治療を継続し、その後示談交渉を開始します。
 もちろん、内払に関するやりとりや、症状固定日をいつにするかをめぐるやりとり、物損に関するやりとりは、症状固定日を待つことなく、受任したら直ちに着手します。

2.交通事故の示談交渉で問題になる「賠償金計算基準」
 交通事故で示談交渉を行う際には「賠償金の計算基準」についての知識をもっておくべきです。特に慰謝料などの賠償金を計算する方法です。
 交通事故では、複数の賠償金計算基準があるので、大変わかりにくくなっています。
 もっとも高額で適正なものは裁判基準です。これは弁護士が示談交渉をするときや裁判所が判決を下すときに利用するものです。
 被害者が自分で交渉に対応すると、これより低額な相手損保の社内の任意保険基準をあてはめられて、賠償金を下げられることが多々あるので、注意が必要です。

3.示談で重要な「過失割合」について
 交通事故の示談では「過失割合」の知識も必須です。
 過失割合とは、交通事故の結果に対する事故当事者双方の責任割合です。
 被害者の過失割合が高くなると、その割合分賠償金が減額されるので、相手損保に請求できる金額が減らされてしまいます。
 過失割合には、事故状況に応じた法的な基準があるので、話合いをするとき、相手損保から過大な過失割合を割り当てられないように注意すべきです。

4.示談書にサインする前に弁護士に相談を
 交通事故後、相手損保と示談を進めているとき、損保会社から示談書を送られてくることがあります。そのとき、サインする前に、本当にその内容が適正かをしっかり吟味すべきです。
 相手損保は賠償金を減額するために適正な相場よりも低い金額を提案していることも多いからです。
 示談書が届いたら、すぐに交通事故に強い弁護士に相談をして、内容が適正かどうかのチェックを受けましょう。

 菅藤法律事務所では、福岡や九州を中心に交通事故への対応に力を入れています。事故に遭われてお困りの場合、お気軽に弁護士までご相談下さい。

 

交通事故の被害に遭われ示談交渉でお困りの方へ

 赤信号で停車中に後続車から追突された。歩行中や自転車で走行中に路外から車道に進入してきた車がわき見していたのでぶつかられた…など交通事故の起きる類型は様々であり、いつどこでどのような形で発生するか分かりません。

 このようにある日突然交通事故の被害に遭った方の中には、今後の流れなどもよく分からぬまま加害者の加入する相手損保との交渉を進めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 交通事故の治療が終了した時期に、相手損保から示談金が提示されます。交通事故後の交渉手続を被害者ご自身でなされている方の中にも、相手損保からの示談金が提示された段階で『正当な賠償を受けられているのか分からない』など交渉に関する疑問や不安から弁護士へ相談に来訪される方がいらっしゃいます。

 一般的には交通事故に遭われ、お怪我などをされた場合には、交通事故の治療が終了したのちでなく、交通事故直後からでも早めに弁護士に相談されることをお勧めします。

 交通事故の被害に遭われお怪我などをされた場合、怪我に対する治療費クスリ代だけではなく、その怪我により仕事を休まざるをえなかったために生じた休業損害や、通院慰謝料、逸失利益など治療費だけではない損害が生じております。

 その損害の算定基準などを知らぬまま交通事故の示談交渉の経験や知識の豊富な相手損保の担当と直接ご自身が窓口となって示談交渉を進めていくと、被害者側が正当な賠償を受けられていないことにも気づかぬままに示談を取り交わし、交渉が終了してしまうかもしれないからです。

 また、交通事故の示談交渉は弁護士のなかでもその経験や知識によって受け取ることのできる示談金に差が生じると言われている分野ですので、弁護士への相談を検討されている際は交通事故交渉に強い弁護士への相談をお勧めいたします。菅藤法律事務所は福岡で交通事故に遭われた方の示談交渉を長年にわたり行ってきました。1階に無料駐車場もありますので、ぜひお気軽にご相談下さい。

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