交通事故で自転車の過失を左右する主なルールは(その1)?

Question

 福岡市南区の信号機のない交差点を自転車に乗って車道右側を通行していたとき、自転車の右方面から交差点に左折進入してきた自動車にぶつけられる交通事故に遭い、右足の腓骨と脛骨を単純骨折する怪我を負いました。

 なお、その交差点には横断歩道はありません。
 また、私の進行方向と平行する車道は片側2車線の幹線道路で、相手の自動車の道路はクルマ1本分くらいの狭い道路です。

 相手損保から右側通行していた私の自転車はルール違反でありその分過失相殺を斟酌しての解決となると言われました。
 自転車で右側通行してはそんなにいけないことなのですか?

Answer

 自転車はエンジンがついていず免許制でなく子供から大人まで誰でも乗れる簡易な移動手段なのですが、法律上は軽車両として走行する際に刑事罰を伴ういくつかの規制に服しています。ここでは代表的ないくつかの規制を紹介します。

 第1、ビックリでしょうが、自転車は車道通行が原則です→刑事罰あり
 
 歩道通行が許される例外は次の4つの場面です(道交法63条の4第1項)。
 現実に、子供でも高齢者でもない一般人が、肩幅くらいの歩道を自転車で走行していることがよくありますが、実はⅣかⅠに該当しない限りその走行は違法なのです。
Ⅰ、普通自転車通行可の標識が歩道上にある。
Ⅱ、13歳未満の子供や70歳以上の高齢者、身体の不自由な人が自転車を運転する。
Ⅲ、道路工事や連続した駐車車両などのために車道を通行する場合が困難であり、
  自転車の安全を確保するために歩道上を通行することがやむを得ないと認められる。
Ⅳ、著しく車道上の自動車の通行量が多く、かつ、車道幅が狭いために、自動車と
  接触する危険があり、自転車の安全を確保するために歩道上を通行することが
  やむを得ないと認められる。

第2、自転車は車道上では道路中央から左側の部分を通行しなければなりません(道交法17条1項本文)。
 また、自転車道があるときは車道や歩道でなく自転車道を通行しなければなりません(道交法63条の3)→いずれも刑事罰あり

 なお、歩行者の大きな妨げになる場合や白の二本線の標示ある場合を除き、自転車は車道左側の路側帯を通ることもできるようになりました(道交法17条の2第1項)。

 自転車の左側通行を刑事罰を伴う形で厳格なルールとした理由は、右側通行の方が交差点で自動車と出会い頭衝突する危険が高いので、それを減らすことにあるのでしょう。

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第3、自転車が歩道通行を許される場合でも、車道寄りの部分を徐行して通行しなければなりません。
 そして、歩行者の通行を妨げる場面では歩道上で自転車は一時停止しなければなりません(道交法63条の4第2項)→刑事罰あり

 

 Qのケースは、信号機のない丁字路交差点で、丁字路の横棒を直進していた自転車と、丁字路の縦棒から交差点内に左折進入した車両が出会い頭で衝突した、東京地裁2013/2/26自保ジ1494号10頁を参考にしています。
 その裁判例で、裁判官は自転車の過失を10%と定めましたが、過失割合を決める判断の際に、自転車が左側通行違反をしている点に触れていました
 自転車を運転する際には、交通ルールをしっかり理解したうえで、周りの自動車や歩行者に注意することが肝要です。

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